派遣社員として製造業にお勤めの方の中で、手元に給料が入るまでの仕組みを理解しているという方は、意外と少ないものでしょう。
やはり、これから製造業の派遣社員として働こうと考えている方は、どのようにして給料が自分の手元に入るのか、仕組みが気になりますよね。
また、現在、派遣社員として製造業に勤めている方も、仕組みについて不透明だと、実際のところは損をしているのではないかと考えてしまうこともあるでしょう。
そこで今回は、「製造業に勤めている派遣社員の給料の仕組み」と普段知ることができない「派遣社員の給料事情」についてご紹介していきたいと思います。
□派遣社員の給料の仕組みって?
アルバイトやパートの給料は、そのまま時給が自分の手元に入るという仕組みのところが多いですよね。
しかし、派遣社員の場合、派遣会社が紹介役としているため、そのまま本来の時給を手にすることはできません。
では、手元に給料が入るまでの仕組みはどのようになっているのでしょうか?
まず、派遣先の会社と派遣元の会社と契約を結びます。
そもそも、派遣先の会社と契約を結ぶ派遣元の会社がいないと、派遣社員の給料を決めることはできませんよね。
そして、契約を結ぶと同時に、時給が決まります。
しかし、この際に契約した時給が、そのまま派遣社員としての給料になるわけではありません。
なぜなら、前述したように、派遣社員の場合、派遣会社が紹介役としているため、派遣会社にも取り分が必要になるからです。
よって、派遣社員の時給になるのは、派遣先と契約したときの時給の7割程度になります。
とはいっても、本当は派遣会社が儲けているのではないかと考える方もいらっしゃるでしょう。
確かに、派遣会社の取り分は不透明で分からないことが多いですが、実際のところ派遣会社が儲かるということはないのです。
派遣社員の時給の7割分を引いた残りの3割は、広告費や社員への給料、諸経費などが引かれ、派遣会社の取り分は、ごくわずかなものになります。
また、派遣会社によっては、派遣社員との取り分が半々になっているところもあります。
これは、決して儲けようとしているのではなく、経営が苦しい状態になっているという場合が多いのです。
□派遣社員の給料事情とは?
初めて派遣社員として働くという方は、時給の高さに驚いたという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
派遣社員の場合、アルバイトやパートと比べて、時給が高いことが多いでしょう。
しかし、上記の内容で述べたように経営難に陥っている派遣会社がある中で、高い時給をはらってまで、派遣社員を雇用しようと考えるのでしょうか?
それは、派遣会社と正社員を比べた場合、派遣社員のほうがコストが掛からないからです。
もし、正社員を雇用するとなると、厚生年金や健康保険の会社負担分、様々な税金の支払負担がかかってしまいます。
また、人事や総務など、新たな部署を作り、その分の社員も必要になります。
さらには、正社員に払う退職金までも負担しなければなりません。
一方で、派遣社員では、正社員に比べて、コストの負担を最小限に抑えることができるのです。
実は、派遣社員は、高い時給をもらうことができ、会社はコストを抑えることができるということでWIN-WINの状態になっているのです。
□最後に
今回は、「製造業に勤めている派遣社員の給料の仕組み」と普段知ることができない「派遣社員の給料事情」についてご紹介していきました。
派遣会社と派遣社員の間では、WIN-WINの関係になっているということが分かっていただけたことだと思います。
しかし、派遣社員には、高い時給というメリットがあれば、当然デメリットもあります。
メリットだけに惑わされるのではなく、デメリットもしっかりと理解し、自分に合った働き方を見つけるようにしましょう。