派遣として働くことを考えている人の中には、他の働き方との違いがあるかどうかわからないという方も多いでしょう。
特に給料の仕組みについて、派遣社員の給料がどのように支払われているか、知っている人は少ないのではないでしょうか。
今回は、派遣の給料の仕組みについて解説します。
□派遣の種類について
派遣と一言でいっても、いくつかの種類に分類されます。
まずは、登録型派遣について説明します。
登録型派遣とは、期間を設けるタイプの一般的な派遣です。
期間が満了し、更新がされなければまた新しく仕事を探すことになりますが、契約満了から新しく仕事が決まるまでの給与は支給されません。
次に紹介予定派遣についてです。
これは、期間が満了した後に正社員として入社することを見込んだ働き方のことです。
派遣会社は、将来の正社員としてスタッフを紹介するため、お試し期間のような扱いとも言えるでしょう。
三つ目が常用型派遣です。
この常用型派遣というのは、派遣社員が会社に常に在籍し、仕事がある時もない時も給与をもらえるという働き方のことを指します。
登録型派遣との大きな違いは、期間が終わっても会社との雇用契約が続くという点でしょう。
□派遣の給料の仕組みとは
派遣社員の給料は、まず派遣先の会社と派遣元の会社とで契約をします。
この時に正式な時給での契約をすることになるのですが、この場合は社員に支払われる給料というのは、元々の額の7割程度と言われています。
7割と聞くとかなり多く取られているように感じるかもしれませんが、派遣の給料は時給で換算すると正社員の方よりも多い場合がほとんどでしょう。
正社員を雇おうとした場合は、給料以外にも様々なコストがかかります。
厚生年金や健康保険などへの負担や地方税などの支払い、また社員が増えればその分人事や総務にかけるコストというのも多くなります。
派遣の場合はこれらのコストを抑えられる上に、退職金や賞与などを支払う必要がないため、時給換算では正社員よりも高くなる場合があります。
働く側にとっては高時給で働ける上に、派遣先の企業にとっては低コストで働いてもらえるというのが派遣という働き方の持つメリットと言えるでしょう。
また、派遣で働きながら給料をあげたいという方もいらっしゃるでしょう。
その場合に大事になるのは、スキルや技術力を高めることです。
語学力やプログラミングなどのスキルは希少性が高いため、業務で活用できるレベルまで高められれば給料アップにつなげられるでしょう。
□派遣の給料の内訳について
派遣先の企業が、派遣会社の社員一人あたりに支払うお金のことを派遣料金というのですが、先ほどから説明しているようにこの派遣料金の全てが社員の賃金になるわけではありません。
ここからは、もっと詳細な給料の内訳について解説していきます。
先ほども説明したのですが、派遣社員の賃金というのは全体の7割ほどが相場でしょう。
その他には社会保険料が約11%、派遣社員の有給休暇費用が約4%、会社の求人広告などに使われる諸経費が約14%となっており、残った約1%が会社の利益となります。
例えば契約した時給が2500円だとしたら、実際に支払われる時給は約1750円となります。
それぞれの会社によって内訳は異なる場合もありますが、平均的にはこのような内訳になっていると考えて良いでしょう。
実際、全体のうちで会社への利益となっているのは1%ほどしかありません。
派遣会社のビジネスというのは決して高利益ではありませんが、派遣をやりたい人や活用したい企業というのがたくさんあることで成り立っています。
□まとめ
今回は、派遣の給料について解説しました。
仕事をするにあたって業務内容なども重要ですが、やはり給料は大事な要素です。
派遣で働きたいと思う方は、どのようにしてお金が支払われるかなどの仕組みなどについても、事前に知っておくことをオススメします。