「派遣社員と契約社員の違いが分からない」
このようにお思いの方もいらっしゃると思います。
どちらも正社員ではないことは予想できますが、実はそれ以外にもいくつか差があります。
自分に合った雇用形態を選ぶにも、どのような違いがあるのかを知っておくことは大切です。
そこで今回は、派遣社員と契約社員の雇用上の違いについてご紹介します。
目次
□派遣社員と契約社員の雇用上の違い
まず、雇用形態上の違いとして「誰と契約を結んでいるか」があります。
派遣社員は派遣会社と契約を結び、派遣会社を通して勤務する企業へ勤めに行きます。
派遣会社が、仲介役になっているイメージです。
それに対して契約社員は、雇用先の会社と直接契約を結ぶ仕組みになっています。
正社員やアルバイトと形態は、同じだと言えるでしょう。
□派遣社員の特徴
*雇用期間がある
派遣社員には、契約期間が決められています。
会社には上限三年間しか居られないと定められており、その期間を過ぎて働くことはできません。
その後は同じ企業に契約社員として働くか、違う職場で派遣社員として働くかを選ぶことができます。
もし違う会社を探すことを選んでも、派遣会社が条件に合う会社を再び提案してくれるので安心です。
短い期間でいろんな会社を転々としたい方に向いていると言えるでしょう。
*給与や待遇の交渉を任せられる
派遣社員は、派遣会社のもとにいます。
そのため、勤務先の企業への相談・要望は派遣会社を通して行うことができます。
一人では言い出しにくい給与や待遇のことでも、派遣会社を通じてなら伝えやすいです。
*交通費は出ないのがほとんど
派遣社員の場合、交通費は出ないか、または給与に含めて考えられていることが多いです。
そのため、自宅から勤務先が遠いと交通費の負担が大きくなってしまいます。
*業務内容の幅が狭い
派遣社員として企業で働く場合、業務内容はあらかじめ決められており、その後も変わらないことがほとんどです。
そのため、頑張った分だけ裁量権が増えるということは期待しにくいです。
しかしそれは同時に、困った仕事を押し付けられないということも意味します。
例えば、事情により決まった時間にのみ働きたい場合は、派遣社員が向いているかもしれません。
□契約社員の特徴
*雇用期間がある
契約社員として雇用を結んで働けるのは、雇用期間中のみです。
雇用期間は最大で三年で、派遣社員と同じです。
しかし、契約社員は期間後に再び契約を結ぶことができます。
ただし、再契約は断られる可能性もあるので注意が必要です。
その場合、契約社員は自力で新たな契約先を探す必要があります。
*交通費が出る
契約社員は、正社員のように企業と直接契約を結ぶので、交通費が支給されます。
そのため、家の近くに会社がなく、働くには交通費をかけて都会に出なければならない方や、自分の要望通りの会社が自宅から離れている方でも、安心して勤めることができます。
*業務の幅が広い
契約社員は、派遣社員と比べて携われる業務の幅が広いです。
また、正社員と同じように研修制度に参加できたり、ミーティングに参加する機会があったりします。
一つの会社で色々な経験をしたいという方や、将来を見据えてスキルアップをしたいという方におすすめだと言えるでしょう。
*正社員にランクアップ可
契約社員の特徴として、数年間良い働きぶりを見せるとその企業の正社員になれる制度があります。
正社員以外にも、無期雇用といって期限がない契約社員として、働き続ける選択肢もあります。
必ずなれるわけではありませんが、正社員への道が開かれている点、派遣社員と比べて安定の可能性が高い点は契約社員のメリットです。
□まとめ
派遣社員と契約社員の雇用上の違いをご紹介しました。
派遣は派遣会社を仲介してから企業の社員になるのに対し、契約社員は企業と直接契約を結んで社員になります。
また、派遣社員は三年を超えて勤務できない、派遣会社を通して要望を伝えられる、交通費が支給されない、決まった業務以外はしなくて良い、といった特徴があります。
対して契約社員は、三年を超えても再契約のチャンスがある、交通費は支給される、業務の幅が大きい、正社員になれる可能性がある、といった特徴があります。