皆さんは無期雇用派遣についてご存知ですか?
無期雇用派遣とは、名前の通り、期間の制限がなく働く雇用形態のことです。
一般的な派遣契約では、一定の期間ごとに更新を続けることで、勤務期間を延ばしていきます。
「じゃあ、無期雇用派遣なら解雇されないの?」
このように思われる方もいるのではないでしょうか。
今回は、そのような疑問を抱かれた方に向けて、無期雇用派遣における契約終了についてお伝えします。
【無期雇用派遣の特徴】
まずは、無期雇用派遣の特徴を整理していきましょう。
無期雇用派遣では、派遣会社と無期の雇用契約を結びます。
その後、派遣会社が指定する派遣先で業務を行うのです。
派遣先での就業が終了しても、派遣会社との雇用契約は残っているため、派遣先が見つかり次第、そこに勤めます。
無期雇用派遣では、この工程が繰り返されるのです。
派遣会社と雇用契約を結ぶことによって、給与が月給で支払われたり、福利厚生を受けられたりすることがあります。
興味を抱かれた方は、派遣会社に相談してみてはいかがでしょうか。
「無期で働く」と聞いて、正社員になるのを想像された方もいるでしょう。
確かに、正社員と同じ勤務形態のように思えますが、正式には異なります。
あくまでも無期雇用の派遣社員です。
そのため、派遣社員よりも待遇が良くても、正社員と同じほどではありません。
派遣先が何度も変わったり、自分の意見を反映させてもらえなかったりします。
現在の制度では、「派遣社員よりも融通が利きにくく、正社員ほど待遇がよくない」のが現状でしょう。
未だ無期雇用派遣で勤務している人が少ないため、どんどん問題が明らかになってきます。
無期雇用派遣で働くか、従来の登録型派遣で働くか迷っている人は、判断を先延ばしにして、無期雇用派遣がどう変わっていくかに注目してみてはいかがでしょうか。
【無期雇用派遣における契約終了】
無期雇用派遣の特徴を踏まえたところで、契約終了についてみていきましょう。
一般的な派遣形態と比べた場合、期間満了によって雇止めされるような事態になることは、ほとんどありません。
ただ、解雇通知を受ける可能性はあります。
派遣会社と派遣先の派遣契約が切れた場合を考えてみましょう。
無期契約であれば、派遣会社との雇用契約は残ると考える人が多いと思います。
しかし、必ずそうとは限らないのです。
派遣契約が切れてしまえば、無期契約者の賃金や雇用が補償されるわけでありません。
過去の事例でも、派遣契約が切れてしまった際に、無期雇用者が解雇に至ったケースがあります。
無期雇用をしている以上、安易な理由で解雇されることはありません。
ただ、整理解雇によって、要件が基準に合ってしまえば、派遣先との契約が解除されてしまうだけでなく、次の派遣先も見つからない場合は、解雇されてしまうことが考えられます。
「無期雇用なら雇用が安定している」という考えは危ないかもしれません。
皆さんの中には、「無期雇用が派遣社員の雇用の安定に繋がるんじゃないの?」と、考えている人もいるでしょう。
確かに、そのような考えもありますが、派遣会社はそう簡単に無期雇用契約をしません。
派遣会社には、現在でも問題なく経営できるほど、多くの派遣スタッフが存在しているうえ、人を変えれば3年を超えて派遣社員を派遣先に提供ができます。
無期雇用契約を結べたとして、現状と何が変わるのかも不透明であることが多いでしょう。
視野を広くして、選択肢の一つとして無期雇用契約を捉えることをオススメします。
今回は、無期雇用派遣における契約終了についてご説明しました。
会社がその人を雇用する以上、真摯に働いてくれる人を採用したいと考えています。
「無期雇用」という言葉に安心して、仕事に対する態度が緩んでしまえば、どんな雇用形態でも解雇されてしまうでしょう。
雇用形態に関わらず、真摯に仕事に取り組んでください。
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