「最近働き方改革とよく目にするけど、実際何が改革されたのかわからない。」
「自分の職場では何が改善されるのかわからない。」
こういった方が多くいらっしゃると思います。
2018年6月29日に働き方改革法案が成立し、2019年の4月以降に施行される予定になっています。
今流行りのベンチャー企業がこういった新しいことに積極的なイメージがあり、改善例をよく目にするでしょう。
一方で、あまり見ることのない製造業はどうなっているのでしょうか。
そこで、働き方改革をすでに行った製造業の企業の事例をご紹介します。
□働き方改革
働き方改革には、大きく分けて七つの点が見直されます。
それは、労働時間、多様性、働く環境、待遇、ハラスメント対策、育成と転職支援、賃金の以上七つです。
なかでも、製造業に深くかかわってくるのは労働時間と多様性です。
この二つについて詳しくご説明します。
＊労働時間
製造業の会社で問題となることが多い労働時間が働き方改革によって見直されました。
今までは、過重労働などがあると注意されることはあっても、罪ではないので見直されないことが多くありました。
しかし、これからは年間最高360時間までと法律で定められることになります。
・月でいうと、残業は最高45時間
・年で6回しか超えてはならない
・超えてしまった場合でも、月100時間以上は認められない
このような法律が施行されることになりました。
働きすぎている人にとってはとてもうれしい法律になります。
現状でこのように改善されていない企業でも、いずれ違法になってしまうため改善が急がれているでしょう。
＊多様性
多様性も今まで以上に求められるようになりました。
外国人労働者や育児中の女性など、今まで労働現場であまり見かけなかった方々を積極的に受け入れ、働いてもらおうというのがこの多様性です。
日本は超高齢化社会を迎えるにあたり、労働者不足が深刻な問題になります。
そのため、多くの働き手を確保するために多様性が意識されるようになりました。
働き手が増えれば生産性が上がり、賃金も上がって、時間外労働も少なくなる。
こうなれば、多くの方が喜びます。
また、特に製造業で多様化が進むと言われているため、同僚の中に子育て中の女性や海外からいらっしゃった方の割合が増えるのもそう遠くないでしょう。
□働き方改革の事例
ご紹介したような働き方改革をすでに導入している企業が製造業の中にも多くあります。
それらの中から一例をご紹介します。
＊時間外労働をするためには書面で提出を
ある企業は、残業が定常化してしまっていました。
これを何とかするために、定時以降に業務をする場合は理由を書面に書いて提出し、上司の許可を得なければならないという仕組みを開始しました。
その結果、時間外労働が95％削減され、育児との両立を望む女性も時間ができ育児もきちんとできるようになりました。
＊ロボットの導入
製造業は、多くの工程でロボットを導入しています。
ある会社は、従業員たちの長時間労働の解決策が見つからず悩んでいました。
そんな中、資材を運んだり、簡単な作業をロボットにさせたりすることで、従業員の仕事の負担を減らし生産性を上げることに成功しました。
□まとめ
働き方改善についてと、実際に企業で改善された事例をご紹介しました。
労働現場での労働時間や、多様性の見直しによってより働きやすい環境が整いつつあります。
とはいえ、働き方改革の改善がすべての仕事に反映されるまでには、まだ少し時間がかかりそうです。
しかし、法律として施行されることで確実に私たちの働き方は、改善されることでしょう。
