派遣社員として働いている方にとって特に重要な法律が2つあります。
それは、労働者派遣法と労働契約法です。
これらを知らなければ損をしてしまうかもしれないので、注意してください。
今回は、2つの法律の違いと知っておくべきポイントについてご説明いたします。
また、2つの法律と深く関わっている2018年問題についてもお話しいたしますので、参考にしてください。
目次
□労働者派遣法とは?
まず、労働者派遣法とは派遣労働者を守るための法律だと覚えておいてください。
派遣労働者は正規労働者に比べて不安定な側面が多く、契約を打ち切られる可能性が高いことは否めません。
また、賃金格差や福利厚生の面での格差も存在します。
そういった企業側から派遣労働者を守るための取り決めをしているのが労働者派遣法なのです。
□労働契約法とは?
労働契約法とは、雇用主と従業員の労働契約において、さまざまな取り決めをしている法律です。
似たような言葉に労働基準法がありますよね。
労働契約法の特徴としては、法的な強制力がないという点です。
つまり、「守った方が望ましいけど守らなかったとしても捕まらないよ」というのが労働契約法なのですね。
逆に労働基準法に違反すると刑事告訴される可能性があります。
□それぞれの法律と2018年問題
*2018年問題とは?
2018年問題とは、派遣労働者の働き方が2018年に大きく変わるという問題のことをさします。
どのように変わるかという説明は、先ほど示した2つの法律と交えながらご説明いたします。
*労働派遣法の改正と2018年問題
労働派遣法は2015年に改正されました。
その影響で大きく分けて3つのことが変わったので押さえておいてください。
・契約期間が3年制限になった
これまで、派遣社員でも仕事内容によっては何年も同じ職場で働けていました。
それをどの仕事でも3年以上働けなくなったのです。
つまり、2015年に法律が変わってから3年が経つ2018年には全ての派遣労働者が新たな働き方を探さなくてはいけなくなるのですね。
・待遇が良くなった
正社員と派遣社員との間に不当に労働条件を変えてはいけなくなりました。
つまり、同じ仕事量をこなしているのに正社員ばかり優遇されている状態が違法になったということですね。
・雇用安定措置が義務になった
派遣社員の雇用を安定化させることが義務化されました。
*労働契約法の改正と2018年問題
2012年に労働契約法が変わりました。
これによって新たな働き方が1つ増えたのです。
それは、無期雇用です。
無期雇用とは、5年以上連続して同じ職場で働いている方が定年までその職場で働けるという制度のことを指します。
つまり、正社員と同じように終身雇用にしてもらえるということですね。
□これからの働き方にどう影響する?
さて、これらの法律によって派遣社員の働き方は変わり始めています。
端的に言うと、派遣社員でも安定した働き方ができるようになるということです。
自分のライフスタイルに合わせて、これまでのままか無期雇用になるのかが選べ、これまでよりも自分がどう働きたいかを選べるようになったと覚えておいてください。
もちろん、どちらの働き方を選んだとしてもメリットとデメリットがありますので、しっかりと考えてから選ぶと良いでしょう。
□まとめ
今回は、労働契約法と労働派遣法の違いについて紹介しました。
それぞれの特徴について簡単に理解できたのではないでしょうか。
それ以外にも、2つの法律の変化が及ぼす影響についても書きました。
2018年問題によって自分の働き方も変化していくかもしれません、ぜひキャリアプランをもう1度考える機会にしてください。
皆様の中で派遣業務に関して疑問点を持っている方がいらっしゃいましたら、お気軽にご連絡ください。