皆さんの中にも、派遣における「面接」と「顔合わせ」の違いについて疑問に思った方もいらっしゃるのではないでしょうか?
一見、面接と顔合わせは、言葉が違うだけで意味は同じではないかと考えてしまいますよね。
アルバイトやパートとして働く場合は、面接だけで採用、不採用が決まりますが、派遣では、この顔合わせがどのような意味を持っているのでしょうか。
そこで今回は、派遣における「面接」と「顔合わせ」の違いについて解説していきたいと思います。
□「面接」と「顔合わせ」って?
そもそも「面接」と「顔合わせ」とは、どのような意味をもっているのか簡単に説明していきます。
面接とは、高校や大学、アルバイトやパートなど様々な場合で行われ、皆さんも一度は経験したことがあるでしょう。
派遣での「面接」の意味としては、労働者を雇用する会社(派遣会社)が応募者のスキルや性格、価値観を総合的に判断して、どのような仕事が合うのかを見極める手段になります。
では、「顔合わせ」とは、どのような意味をもっているのでしょうか?
顔合わせとは、自分のスキルや性格、考え方や価値観が合っていた上で求人に応募することで、実際にその求人を担当している派遣先会社へ出向いて担当者と会って話をすることです。
具体的には、派遣先会社の担当者から面接のようにスキルや能力、経験を聞かれたり、実際の業務状況を確認し、最終確認として聞かれたりします。
□派遣における「面接」と「顔合わせ」の違いって?
面接と顔合わせについて簡単に説明したところで、本題である、それぞれにどのような違いがあるのかについて解説していきたいと思います。
派遣における面接と顔合わせの大きな違いは、顔合わせは採用には直接関係しないのに対し、面接では採用を決める手段となっていることです。
「わざわざ、面接と顔合わせに分けなくてもいいのでは?」と考えた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は、このように使い分けが必要になるのは、「労働者派遣法」という法律が関係しています。
労働者派遣法では、人材派遣では、労働者の採用を派遣先会社が決めてはならないという決まりがあります。
派遣社員は、雇用契約を派遣先会社ではなく、派遣会社と結んでいます。
よって、雇用契約をしない派遣先会社が採用、不採用を決められないのです。
これらの点から、「派遣会社で行われる面接」と「派遣先会社で行われる顔合わせ」のように分ける必要があるのです。
そもそも、人材派遣会社とは、労働者の仕事を用意し、それを提供するという役割があるので、派遣先会社に採用、不採用を決められると意味がないですよね。
とはいっても、本当に顔合わせで不採用されることはないのかと思う方もいらっしゃるでしょう。
確かに、顔合わせした結果、その求人に応募しても採用されないという場合も少なからずあります。
やはり、派遣先企業としては、会社にとって重要な仕事を任せるのに、経験や能力がないとなると不安に思うのでしょう。
よって、実際に派遣社員を確認してから、採用、不採用を決定したいと思う気持ちもあるのです。
前述した労働者派遣法が成立した当時は、派遣先企業の重要な仕事を任されることは多くありませんでした。
しかし、現在は業務の範囲が広がり、派遣社員の責任が大きくなってきたことが関係しているのかもしれません。
□最後に
今回は、派遣における「面接」と「顔合わせ」の違いについて解説していきました。
面接と顔合わせには、採用を決める手段になっているのか、なっていないのかの違いがあります。
顔合わせは、ほとんどの場合受けてもらえると考えておいて良いでしょう。
どちらの場合も、服装や言動には気をつけて、しっかりと準備してから臨むようにしましょう。