「無期雇用派遣」という働き方をご存知でしょうか。
この記事では無期雇用派遣について、その概要とメリット・デメリットについてお伝えします。
目次
□無期雇用・有期雇用とは
*無期雇用とは
無期雇用とは、契約期間の定めなく雇用されることです。
派遣会社との「無期雇用派遣」「常用型派遣」の契約をした状態は、無期雇用に当てはまります。
*有期雇用
有期雇用とは、1年や6か月単位での有期労働契約を更新または契約して雇用されることです。
派遣会社との「登録型派遣」の契約をした状態は、有期雇用に当てはまります。
また契約社員、パートタイマー、アルバイト等も有期雇用です。
□無期雇用派遣とは
無期雇用派遣とは、派遣会社と無期雇用の契約を結び、派遣社員として働く仕組みを指します。
無期雇用派遣は常用型派遣とも言い、派遣社員は勤務先が決定していない場合も派遣会社に雇用されている状態となります。
ちなみに無期雇用派遣は2015年に労働者派遣法が改正されて新たに設計された仕組みです。
□登録型派遣とは
無期雇用派遣と異なる派遣形態が、登録型派遣です。
登録型派遣は派遣社員が勤務先で働く期間のみ派遣会社との間に雇用契約が発生する仕組みとなっています。
登録型派遣の場合は採用選考がない場合がほとんどです。
□無期雇用派遣のメリット
*給料が一定の額支給される
無期雇用派遣は派遣会社から常に雇用されている状態になります。
したがって勤務先が決まっていない状態でも、派遣会社から収入を得ることができ、途切れる心配がありません。
また無期雇用派遣の給料は一般的に月給制です。
月給制は毎月安定した額の収入が入ることが魅力的ですね。
反対に登録型派遣の場合、勤務期間のみの収入になり、時給制になります。
*長期間(3年以上)働くことができる
労働者派遣法では、登録型派遣の場合に3年以上同じ勤務先で働けない決まりがあります。
しかし無期雇用派遣は派遣会社に無期雇用されているため決まりが適用されません。
したがって無期雇用派遣の場合は同一の職場で長期間働きことができます。
長期間働くことで、勤務先で任せられる仕事の幅も広がることでしょう。
キャリアアップを考えている方には魅力的ですね。
*「キャリア形成支援制度」がある
無期雇用派遣は比較的に時間をかけて研修や育成をしてもらえます。
また無期雇用派遣には「キャリア形成支援制度」の設置が法律により義務付けられました。
そのため無期雇用派遣ではキャリアを形成できる環境が整備されています。
*福利厚生が充実している
無期雇用派遣では多くの場合、正社員と同様の手厚い福利厚生が与えられます。
□無期雇用派遣のデメリット
*職場を選びにくい
無期雇用派遣は派遣会社からの業務命令に基づいて就業します。
勤務先を変更したいと思った場合も、同じ勤務先での派遣契約が更新される場合があります。
つまり登録型派遣のようには自由に勤務先を選ぶことができないのです。
*自分のライフスタイルに合わせられない
無期雇用派遣では常時雇用された状態です。
したがって、時短勤務や長期休暇など自分のライフスタイルに合わせて働くことができません。
*採用選考がある
登録型派遣は一般的に採用選考がありません。
しかし無期雇用派遣は採用に当たるため、書類選考や面接があります。
また派遣会社から履歴書の作成や面接の支援を受けることができません。
自分で採用対策を行わなければならないのです。
□まとめ
無期雇用派遣は安定した給料・待遇を求める方に魅力的な働き方です。
しかし登録型派遣のように自分のライフスタイルに合わせて働くことは難しいと考えておきましょう。
メリット・デメリットを見比べて、自分にあった働き方を選択してくださいね。