派遣の豆知識

派遣の仕事とはどこまで?担当業務以外の仕事を頼まれた際の対処法をご紹介!

「派遣社員には興味があるけれど、担当外の業務を任されないか心配」
「派遣先とトラブルになるのは避けたい」
このようにお考えの方はいらっしゃいませんか。

派遣社員が担当外のタスクを依頼された場合、なかなか断りづらいですよね。
そこで今回は、派遣で担当業務外のタスクを頼まれた際の対処法をご紹介します。

□派遣社員が担当業務でない仕事を断った方が良い理由をご紹介!

派遣社員として働いている方の中には、担当外の仕事を断れずに引き受けている方がいらっしゃるかもしれません。
しかし業務外の仕事であれば、勇気をもって断ることが大切です。

この章では、派遣社員が担当業務外の仕事を断った方が良い理由を4つご紹介します。

1つ目は、法律違反にあたるからです。
通常であれば、派遣社員は派遣先の指示に従って仕事をします。
そしてその派遣先は、労働者派遣契約で設定されたタスク以外の業務を派遣労働者に命令してはいけないことが法律で定められています。

 また派遣会社は、派遣労働者が遂行するタスクの内容について、就業条件明示書へ記載する上に、その書類を派遣労働者へ示す決まりがあります。
もしその書類に記載されていないタスクを強要された場合、労働基準法には第15条の2項より

「前項の規定で明示された労働条件が事実と相違する場合においては、労働者は即時に労働契約を解除できる」

と定められています。よって契約内容と異なる場合、派遣社員は派遣会社との労働契約を解除できます。

2つ目は、担当業務以外の仕事を引き受けてミスが発生し、派遣先へ損害を与えた場合に責任の所在が難しくなるからです。
担当業務以外の仕事をする際、最も厄介な問題に発展するのが、その仕事でミスを犯して会社に損害を与えた場合です。
このような場合に、「派遣社員が契約書にない業務を管轄外で勝手にやっていた」と派遣先が、損害の責任を派遣社員にする可能性があります。

契約内のタスクでミスであれば派遣会社の責任となりますが、契約外の仕事でミスをしてしまうと責任の所在が不明確になります。
場合によっては、個人にすべての責任を押し付けられる事態になりかねません。
そのため、ご自身の身を守るためにも、契約した内容の仕事のみをしっかり行うのが良いでしょう。

 3つ目は、本来の時給で引き受けるべき仕事ではないからです。
派遣先の会社が、担当業務以外の仕事を頼むケースで時々見られるのが、その人にしかできないような専門的なタスクです。
例えば、前職がプログラマーの派遣社員にプログラミングのタスクを依頼したり、英語が堪能な派遣社員に翻訳や通訳のタスクを依頼したりする場合です。

しかしこのような専門性の高い仕事は、本来であればもっと高い時給をもらって行うべきです。
専門性の高い仕事を派遣の時給で行うと、本来プログラマーや通訳などで仕事を引き受けた際の給料がもらえない分、損をしてしまうでしょう。

 逆に言えば、ご自身にプログラミングや英語などの専門的なスキルがあり、派遣先の仕事に役立つ場合は、給料アップの交渉をするチャンスと捉えられます。

 4つ目は、一人が引き受けてしまうと他の派遣社員にも影響するからです。
会社で派遣社員があなた一人である場合は、契約外の仕事を引き受けても大きな影響はありません。
しかし、あなた以外にも派遣社員が大勢いる場合は、他の派遣社員の方に迷惑をかけてしまう恐れがあります。

もし担当外の仕事を誰かが引き受けてしまうと、他の派遣社員も担当業務外の仕事をやって当然という空気ができてしまうでしょう。
 担当業務外の仕事を引き受けるか否かは、派遣社員によっても異なりますが、基本的には法律に従って断るのが正しいです。
他の派遣社員から疎まれたり嫌われたりするリスクを下げるためにも、担当外の業務を引き受けない方が無難です。

ここまで、担当業務外の仕事を断るべき理由についてご紹介しました。

会社によっては、契約外の業務も当然のように派遣社員に頼んでくるところもあります。
しかし会社の中には、法律を全く理解せず、派遣社員が契約外の業務をこなすことを当然と考えている会社も少なくありません。
このような会社は、労働基準監督署に報告することで罰せられるため、一度派遣会社に相談するのも良いでしょう。

□担当業務外の仕事を頼まれた際の対処法をご紹介!

これまで担当業務外の仕事を頼まれた際に断るべき理由についてご紹介しましたが、どのようにして対処すればよいかわからない方もいらっしゃるかもしれません。

そこでここからは、担当外の仕事を頼まれた際の対処法をご紹介します。

まずは、基本的には提示された条件に合わせて断ってください。
派遣社員として働いている方の中には、担当する業務の範囲が明確になっていることを理由にしている方もいらっしゃるでしょう。また、残業を少なくしてプライベートの時間を充実させられるという理由で、正社員ではなく派遣を選ぶ方も少なくありません。

さらに派遣社員は、安定性やキャリアアップ面で正社員と比べて劣ってしまいます。
そのため、派遣先がいくら忙しそうであっても、正社員と同じように規定外の仕事まで引き受ける必要はありません。

もちろん派遣先も派遣社員の立場を了承した上で、採用しています。
もし担当外のタスクを依頼された場合には、契約書の条件をしっかりと確認した上で、丁重に断るのが良いでしょう。

ただし、派遣先が契約を理解していない場合は、簡単に引き下がってくれません。
もし丁重に断っても強引に押し付けくる場合には、派遣会社に連絡することが大切です。

派遣会社へ連絡すれば、事実確認をした上で、派遣先へ抗議してくれます。
派遣会社と良好な関係を築きたいと考える派遣先も多いので、抗議されればほとんどの場合は応じてくれるでしょう。

最悪のケースは、派遣会社が注意をしても派遣先の改善が見られないといった場合です。
その際には、日本人材派遣協会が設置している専用の窓口に問い合わせてみるのも、一つの手です。
また、規定外業務に関する問い合わせ以外の問題であっても相談できますので、派遣先の業務や組織とのトラブルでお困りの場合は、一度問い合わせてみることをおすすめします。

□正社員になりたい場合は担当業務外の仕事を引き受けるべき?

本来ならば、派遣社員が契約外の仕事をすべきではありません。

しかし実際の現場では、規定外の業務までこなすことによって派遣先の会社に認められ、正社員として採用してもらえる、というケースも少なからずあります。もしあなたがその会社の正社員を目指しているなら、その会社への忠誠心のアピールをするために契約外の業務を積極的に引き受ける手もあるでしょう。

しかし、やはりおすすめはできません。
いくら必死に働いたとしても、正社員の採用を判断するのはあなたの上司とは限らないからです。
もしあなたの上司に人事の権限がなければ、いくらその上司があなたを評価してもその努力が反映される可能性は低いでしょう。

それならば、規定されている業務を依頼どおり遂行した上で、採用の判断を仰ぐ方が賢明と考えられます。

□まとめ

今回は、派遣で担当業務外の仕事を頼まれたら断るべき理由と、担当外の仕事を依頼された際の対処法についてご紹介しました。
たとえ正社員の採用を希望していたとしても、派遣社員の間は担当外業務を引き受けないことをおすすめします。

派遣社員として働きたいとお考えの方がいらっしゃれば、いつでも当社へご相談ください。

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