仕事を新たに始めようという方には、その業界の繁忙期と閑散期を事前に調べておくことをおすすめします。
事前にそのような情報を持っておくことで、比較的余裕のある時期や高収入の時期を見極めることができ、プライベートの両立を上手に図ることができます。
また、繁忙期前になると求人も増えるため、すぐに働きたい方や、高収入な職に就きたいと考えられている方は、この時期を狙って仕事を探すことをおすすめします。
では、扱っている商品によって繁忙期と閑散期が異なる製造業を業界別でご紹介します。
□菓子メーカー
扱っている食品によって、繁忙期は大きく異なります。
例えば、ケーキやタルトといった洋菓子を製造している工場を挙げましょう。
クリスマス前の11月と12月にケーキがよく売れます。つまり、その前の月に製造しなければならない量が増えるので、10月あたりが繁忙期になります。
しかし、1月や2月など他の食品がよく売れて、ケーキを食べる方が多くない月は閑散期になります。
また、使われる食材の収穫時期によっても異なります。
例えば、栗のお菓子を製造している工場は、9月から12月が繁忙期になります。
栗は秋が旬であること、ビニールハウスなどを使って年中栽培することは難しく、保存も難しいことなどから、旬の時期である9月から12月が大変忙しくなります。
一方、3月から7月にかけては栗を使った商品は季節感を感じられないという理由から、あまり市場に出回らず閑散期になります。
□おもちゃメーカー
おもちゃメーカーは、親御さんたちがクリスマスプレゼントを買いに来るため、12月が一年で一番忙しい時期になります。
また、4月は5月5日のこどもの日に備えて、お孫さんのためにプレゼントを買いに来るお客様が多いため、繁忙期です。
さらに、12月のクリスマスのための仕入れを行う商談のために、ある程度の製造量を確保しなくてはならないため、9月は12月に次いで忙しい時期になっています。
□包材メーカー
包材はプレゼントを包む際に多く使用されるので、プレゼントが必要な時期に製造が増えます。
例えば、クリスマスやバレンタインデー前には、多くの方が包装紙を利用します。
12月から準備するのでは間に合わないため、10月から12月に包材を製造することが多いです。
そのため、3月から4月といったプレゼントを贈り合う行事が少ない時期は、閑散期になります。
□暖房器具メーカー
薪ストーブや電気ストーブは冬に大活躍するもののため、冬に製造されるようなイメージをお持ちの方が多いのではないでしょうか。
しかし、おおよそ10月から11月には暖房器具は販売され始めるため、夏の間に製造を行っています。
また、10月や11月にも気温と売れ行きを見ながらさらに製造を行うので、この時期も繁忙期になります。
一方で、暖かくなり始める3月から6月は閑散期になっているようです。
冷暖房どちらも可能なエアコンは、製造量は安定しています。
□農薬メーカー
春は冬の栽培が終了し、新たに農薬を使われることが多いため、農薬は冬の間に製造を済ませ、貯蔵しておきます。
そのため、11月から2月が繁忙期になります。
また、それ以外の5月から9月でも、繁忙期ほどではないですが生産をしています。
閑散期は短く、農薬をまく時期に当たる4月と10月が閑散期になります。
□まとめ
製造業の業種ごとで繁忙期と閑散期をご紹介しました。
同じ製造業でも、作っているものによって繁忙期と閑散期は異なります。
ご紹介したメーカー以外でも、ご希望の工場が何を製造しているか、どんな材料を使っているか、製造したものはいつ使われるかを把握することで、ある程度繁忙期と閑散期を予測することができます。