今年の4月から無期雇用派遣に転換する権利を得られる派遣社員の方がいらっしゃいます。
その皆さんの中には、転換するかどうかを迷っている方もいるでしょう。
「前例がない分、転換した数年後がどうなるかわからない…」
「数年後が怖いけど、無期限で働けるなら…」
きっと人によって様々な想いを抱えられていると思います。
そこで今回は、無期雇用派遣に転換するメリットとデメリットをまとめてみました。
この記事を参考に、皆さんの将来について考えてみませんか。
【無期雇用派遣に転換するメリット】
無期雇用派遣に転換することで大きく3つのメリットを得ることができます。
それぞれを詳しく見ていきましょう。
1,安定した収入を得られる
派遣社員の時には、時給で給与が支払われていましたよね。
無期雇用派遣に転換すれば、派遣会社の社員として雇用される形になります。
そのため、給与も月給となるのです。
毎月一定の給与がもらえるのはうれしいですよね。
また、派遣社員の仕事は派遣先がありきであるため、景気動向によって派遣先がない場合、あまり勤務せずに月給を貰えることもあるのです。
勿論、ただで支給されることはないため、覚えておいてください。
2,福利厚生の対象となる
無期雇用派遣社員になると、正社員と同じ福利厚生を受けられます。
各種手当や社員割引など、通常の派遣社員では付与されない会社独自の福利厚生を受けられるのです。
これを機に覚えていただきたいことが1つあります。
それは、福利厚生と労働者の権利の区別をしっかりとすることです。
福利厚生とは、従業員における心身の充実を図るためのものであり、社会保険や有休、産休は労働者の権利となります。
それらを使い分けて、賢い生き方を選択できるようにしてください。
3,交通費が支給される
派遣社員でも交通費が支給されることはありますが、その多くは「給与込み」です。
つまり、交通費によって収入が増えてしまい、課税対象となって、多くの税金がとられてしまいます。
無期雇用であればそのような心配がありません。
正社員と同様に給与とは別の形で交通費が支給され、手取り額が増加します。
勤務地が遠い方は、無期雇用派遣への転換を考える価値があるかもしれませんね。
【無期雇用派遣に転換するデメリット】
無期雇用派遣に転換する際に、最も注意して頂きたいことは「正社員ではないこと」です。
「無期の契約」ではありますが、正社員ではありません。
「契約解除」の可能性を大いに秘めています。
仕事に勤める以上、向上心を持って勤めることが求められますが、なかなかそのモチベーションは保てないでしょう。
雇用が安定せずに、給与もなかなか上がらない。
このような状況で真摯に仕事に取り組める人はあまりいないでしょう。
皆さんの中には、「直接雇用の提案」を期待している人もいるかもしれませんが、それもかなり厳しいです。
派遣社員は派遣会社にとっての貴重な資産で、無期雇用で契約しているような社員は看板商品でもあります。
そのような人材を派遣先に手放してしまうのは、派遣会社からしたらあまり喜ばしいことでないうえ、派遣先もそのお礼として相応の紹介料を支払わなければなりません。
正社員として登用されたい方は、派遣先にそれだけの価値がある人だと評価されるように、職場の誰よりも熱心に働きましょう。
今回は、無期雇用派遣に転換するメリットとデメリットをご紹介しました。
製造業であれば、今回お伝えしたメリットがより大きな利益をもたらすでしょう。
しかし、デメリットに関して何も対策を取らなければ、転換前よりもつらい思いをしてしまうかもしれません。
メリットとデメリットのバランスを考えて、転換するかどうかを決定しませんか。