皆さんの中には、派遣社員として製造業に勤めている人もいるでしょう。
その方々にお聞きしますが、皆さんは派遣社員がどのような仕組みで成り立っているかご存知ですか?
派遣社員と派遣会社、契約会社の関係を理解していても、何故契約をするのかまでご存知の方は少ないと思います。
自分の雇用形態の仕組みを理解してから、勤務するようにしませんか。
今回は、派遣社員の仕組みについてお伝えします。
・派遣社員における給料の仕組み
派遣社員の給料は、派遣会社とそこと契約を結ぶ会社がいなければ決定しません。
その2社が契約を結ぶ際は、契約会社の時給を変更することなく契約を結びます。
しかし、派遣社員に払われるのは、本来の時給の7割程度です。
残りの約3割は派遣会社が手にします。
その3割から求人広告費や派遣会社に勤める正社員の給料、社会保険料などを補填していくため、純利益として残るのはごくわずかでしょう。
この数字は明確に定まっているわけではないため、派遣社員と派遣会社の取り分が半々になっている会社もあります。
その場合の多くは経営難の状況が多いそうです。
派遣社員として登録する際は、何割が自分に支払われて、何割を会社が貰うのか聞いてみてはいかがでしょうか。
具体的な数字を教えてもらえることはほとんどないでしょうが、大まかな割合程度には教えてもらえるところもあるでしょう。
時間に余裕がある場合は、そのような派遣会社を探してみてはいかがでしょうか。
・契約会社が派遣社員を雇う理由
派遣社員に払う時給は決して安い金額ではありません。
何故、企業はそのようなお金を払ってでも派遣社員を雇うのでしょうか。
その理由として挙げられるのは、正社員には給料以外の費用が発生することです。
厚生年金や健康保険料、保険組合などの支払い、退職金など、総資産の4割近くを会社が自ら負担しなければなりません。
お金がかかるからと言って、そのような福利厚生を疎かにしてしまえば、正社員として応募する人がいなくなってしまいます。
このような事情を抱えながら会社が十分に機能していくためには、派遣社員の存在が欠かせないのです。
派遣社員であれば、正社員にかかる費用の半分程度で雇うことができます。
そのため、派遣社員の需要は高いのです。
その上、派遣社員であれば契約更新が数か月ごとに行われるため、雇用の保証もできます。
ストレスを減らせるのは、会社にとっても、社員にとっても嬉しいですよね。
自分が雇用される時の制度や仕組みが関係者にどのような影響を与えるのかについて、今一度見直しておきましょう。
・派遣社員のデメリット
以上の内容を踏まえると、契約会社はコスト削減、派遣社員は高時給、派遣会社は派遣契約による利益と、それぞれにとって利益があることがわかります。
だからと言って、それに満足することがないようにしてください。
「一長一短」という言葉があるように、何事にも長所と短所が存在します。
派遣社員におけるデメリットは、個人の不安定さです。
契約更新を提案されなければ、その時点で次の職場を考えなければなりません。
お金にも限界があるため、いつまでも就職期間というわけにもいきませんよね。
今の仕事がなくなった時の対策を常に考えて、最悪の状況を回避できるようにしませんか。
今回は、派遣社員の仕組みについてご説明しました。
説明会に足を運んでもメリットしか説明されません。
現実はそんなに甘くありません。
その裏にはデメリットが潜んでいます。
「気が付いた時には手遅れだった…」などの事態に陥らないように、自分で情報を収集する癖を身に着けてください。
自分にとって理想の人生が過ごせる最適な雇用形態で採用してもらえるようにしませんか。