無期雇用になれば雇い止めのリスクが減るので嬉しいですよね。
ただ、本当に正社員のようにずっと安泰なのかと聞かれると、そうではありません。
今回は、無期雇用に関するよくある誤解についてお伝えいたします。
□無期雇用とは?
まず無期雇用とは、一定の期間以上働いた派遣社員が、期間に関係なく働き続けられる仕組みのことを言います。
一般的に派遣社員であれば期限付きで派遣会社に雇われて、期間が終わればまた別の会社で働きますよね。
そうではなくて、派遣会社との契約を無期限にした上で、派遣先の会社で働けるのが無期雇用というわけです。
この仕組みが出てきたことによって、働き方を自分自身で決めていくことが可能になりました。
また、安定しにくいと言われていた派遣社員が安定しやすくなったとも言えるかもしれません。
□無期雇用になれば終身雇用?
無期雇用になれば終身雇用になると考えられることが多いですが、実際は違います。
*終身雇用とは?
終身雇用とは、一般的な日本の正社員と企業が結んでいる契約です。
終身雇用になると、どのようなことがあっても、正当な理由なく解雇することは難しくなります。
また、正社員としての福利厚生を与えられるのも大きな特徴の1つかもしれませんね。
その分、会社に対する責任はさらに重いものになります。
*無期雇用とは?
無期雇用とは、期間がない派遣社員のことです。
定年まで雇い止めをされずに働けると考えておいてよいでしょう。
ただ、企業側は合理的な理由があれば解雇ができる点には注意しておいてください。
無期雇用になったので、一生安泰であると考えて業務に手を抜いていると企業に解雇されてしまうかもしれません。
ただし、有期雇用社員の契約更新をしない場合と違って、解雇するための条件は厳しくなります。
次の文は労働基準法の一部分の抜粋です。
『当該解雇が「客観的に合理的な理由を欠き社会通念上相当であると認められない場合」には、権利濫用に該当するものとして無効となります。』
つまり、無期雇用になった社員を解雇する時は客観的に見て合理的な理由がなければならないということですね。
最近では、正社員は休日出勤をしたり労働時間が長くなったりするので、無期雇用でワークライフバランスを保ちたいと考えている方も多いようです。
□どれくらいの可能性で契約終了させられるか?
有期雇用とは違い、契約終了の可能性はないです。
ただ、無期雇用では解雇をされる可能性があると言いましたが、その可能性については0ではないとしか言えません。
というのも、定年まで契約が続くかどうかは自分の成果や派遣元の企業の状態によるからです。
簡単には解雇できませんが、要件に見合ってしまえば解雇される可能性もあるので注意してください。
□正社員と無期雇用になった派遣社員は違う
正社員と無期雇用になった派遣社員は全く違うものです。
待遇や責任、そして仕事内容も変わることが多いと覚えておいてください。
冷静にどちらの方が自分によいかを判断して、働き方を選んでもらいたいと思います。
また、無期雇用になれば有期雇用の時よりも安定することは事実です。
有期雇用の時のように契約更新月に怯えることもなくなると考えてもらっても問題ないと言えます。
ただ、何をしていても解雇される可能性が0ではないとだけ覚えておいてください。
□まとめ
今回は、無期雇用の主に雇用期間に関する誤解についてお話し致しました。
正社員と混同しがちですが、全く別のものであると理解してもらえたのではないでしょうか。
雇い止めのリスクはないですが、解雇になってしまう可能性は0ではありません。
どんな雇用形態でも安心せずに志を高く保つのが理想的ですね。